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SilverStream Stilettoシリーズ開発記 Vol.2

▼シルバーストリーム スティレット 開発記 Vol.1 はこちら


2023 年からは、本格的なフィールドテストへと移行し、河川・汽水域・小磯といったさまざまなシチュエーションで実釣テストを重ねていきました。

ここからは工場内の設計だけでは詰めきれない、実釣で得られる細かな感覚をブランクに反映させることが焦点となります。

SilverStream 95 Stiletto プロトスペック
■パワークラス:ミディアムヘビー
■ラインセッティング:Pe 0.8~1.5
■ガイドセッティング:トルザイトチタンガイド
■ルアーウェイト:下限10g~上限35g程度
■エリア:河川中流域~河口部・小磯

95スティレットは、MHクラスの十分なバットパワーを確保しながらも、
基本的な味付けとしては「喰わせるための高い感度」「繊細な誘いが成立するロッド」であることを目指しています。


●No.2 テストレポート

春のシーバスパターンは、ハク・稚鮎・エビといった小型ベイトによって成立するケースが多く、当日の状況を的確に見極めながら、巻き・リフト&フォール・トゥイッチといった多彩なアプローチを使い分けられる対応力が求められます。
特に軽量ルアーにおいては、ティップのハリが強すぎるとルアーの動きが硬くなり、見切られやすくなる傾向があります。
そのため、水に自然になじむ巻きの繊細さと安定感を重視し、バイブレーションのリフト&フォールやシャッドのトゥイッチといったアクション時のレスポンスについても、入念に確認を行いました。

〈改良内容〉
・No.2 のティップセクションは、小型プラグの操作感度については十分な操作性と高い感度であったものの、ガイド径がやや大きく、感度がスポイルされている印象。
→ガイド番手をワンサイズ小口径化し、小型プラグ使用時の巻き感度向上を図る。

・現在のリール位置では、グリップレングスがやや短くリーリング時に微細なブレが生じていた。
→グリップレングスおよびリールシート位置をロング化。グリップエンドを脇挟みしやすい位置に調整し安定感を高める。

■No.2 プロトの釣果


また、同年秋シーズンには、コノシロパターンを中心としたテストを実施しました。
ハリが強くレスポンスに優れる No.2 プロトは、14cm/30g 前後のミノーとの相性が非常に良好で、想定していた操作感を高いレベルで実現。
ドリフト時における細かなラインコントロールも容易で、「喰わせるための高い感度」と「繊細な誘いが成立するロッド」という方向性は、理想にかなり近づきつつあることを実感しました。

一方で、ロッドを深く曲げ込んだ際、想定以上にバットセクションの硬さが残る場面があり、エラ洗いや掛かりが浅い状況ではフックアウトがやや多くなる傾向も確認。

この点を改善すべく追従性を高めようとすると、今度はスティレットらしい操作時のハリ感や感度が薄まってしまうというジレンマに直面しました。
高弾性モデルならではの泣き所に頭を抱えていたちょうどその頃、高弾性でありながらも伸び率や強度にも優れた新素材が開発されたとの情報を得ます。

そしてここから95スティレットのブランク設計は、この新素材を軸としたNo.3へと進んでいくことになります。

■No.2 プロトの釣果


▼SilverStream Stilettoシリーズ開発記 Vol.3 に続きます。


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