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SilverStream Stilettoシリーズ開発記 Vol.1

本日から複数回に分けて、スティレットの開発記をご紹介していきます。
まずは、2026年に追加となる95・100スティレットを語るうえでは欠かせない「スティレット」のコンセプトから解説します。


■シリーズの成り立ち~コンセプト

どれだけ経験を積んだアングラーでも、「今のバイト、もっと早く捉えられたはず…」
そんな瞬間があります。

反応と操作をもっと一体化させ、ショートバイトを確実に掛けることはできないのか?
その問いこそが、スティレット開発の出発点でした。

シルバーストリーム スティレットは、ロッドが捉える信号とアングラーの反応のタイムラグを限りなくゼロへ近づけることを目指し、超高弾性カーボンを採用したハイスピードモデルとして、81スティレットが2019年に誕生しました。

「スティレット」の名称の由来は、これは中世ヨーロッパで普及した小剣のスティレットナイフにあります。
細長い針状の刀身で鎧の隙間を正確に突き刺すために特化した武器で、軽やかなフットワークと一点突破の精密さこそがその特徴です。

その思想をロッドへ落とし込むことで、精密なキャストと軽快な操作性、そして卓越した感度を武器に、どんな状況下であっても「喰わせる」という一点に性能を集約しました。

これこそが、スティレットシリーズが掲げる揺るぎないコンセプトです。

■95スティレット 開発エピソード

2026年に追加モデルとなる95スティレットは、超高感度シーバスミドルレングスモデルとして、2020年にNo.1 プロトを制作し開発がスタートしました。

抜群のアクション性能と操作感度を研ぎ澄ました81スティレットに対し、95スティレットは流れの変化を読み解く、流れ感度に特化した繊細なティップ感度、そしてオールシーズン多様なパターンに対応できる懐の深さを備えた高汎用性モデルとして、開発を進めていきます。


●No.1 プロト テストレポート

・超高弾性素材の特性がしっかりと引き出されており、高いハリ感・キレ・感度に優れたブランクに仕上がっている。
・パワーもMHクラス程度あり、対ランカー用のパワーを確保。
〈課題点〉
・ティップ~ベリーセクションがやや硬く、バイトを弾きやすい傾向。フッコサイズのフッキング率が低い印象。
・キャスト時のリリースポイントが狭く、使用するルアーの形状や重量に左右されやすい。特に軽量ルアーが非常にシビア。

●No.2 プロト テストレポート

〈改良内容〉
・No.1プロトの課題であったキャスト時のリリースポイントに狭さを解消するために、軽量ルアーの重みも感じることができる反発力に調整。
→10~15g程度の軽量ルアーもロッドに乗せやすく、飛距離のバラつきが軽減。キャストフィールが安定した。
・ティップ~ベリーセクションのハリ感を再設計し、追従性を向上。
→フッキング率が改善。さらには流れの壁や反転流といった水中の質の違いも捉えやすくなった。


尚、2022年までのテストでは、超高弾性素材特有の高反発・高感度という長所を損なうことなく強度を引き上げるため、カーボン構成やピッチなど細かく調整しながら、複数の巻きパターンを検証していきました。

ベリー〜バットセクションにおいては補強の入れ方など複数のパターンを試作。強度と感度のバランス をどこまで高次元で両立できるかが大きなテーマとなりました。

これらの試作やテストを重ねる中で、95スティレットの方向性は徐々に明確になっていきます。

そして、これまでは工場での設計・試作が中心でしたが、No.2プロトで大きな改善を得たことから、2023年以降はフィールドでの実釣テスト中心に切り替えて細かい調整を行っていきます。


▼SilverStream Stilettoシリーズ開発記 Vol.2 に続きます。


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