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ショアキャスティング ベイトタックル解説 Vol.1

今回は、LD(レバードラグ)リールでのベイトキャスティングゲームについて、Fishing Shop Seacret 谷内口氏のアドバイス、解説を交え紹介していきます。

現在、Ripple Fisherのショアロッドのラインナップには、GT、青物、ヒラスズキに対応するベイトロッドがありますが、ベイトリールを使用する場合、スピニングタックルには無い利点がありますので、広く認識してもらえるよう今後、数回に分けて書いていきますのでご参考ください。

トカラ列島や南海の離島などでは弊社フィールドスタッフの谷村氏が以前から使用されて、実績を積まれているのでユーザー様の間では馴染み深いとは思われますが、ここ最近はベイトタックルに興味を持たれてヒラマサ、ブリの青物に使用してみたいというお客様から、お電話やメールでお問い合わせを頂くことが多くなりました。ですので、今回はショアからの青物に重点を置いての説明です。

レベルワインダー付きのベイトリールを使用したことのある方は多いと思いますが、まだまだLD(レバードラグ)ベイトタックルの有効性や利点、キャスティングにおけるLDリールのセッティングや操作方法などご不明な点もあるかと思いますので、このコラムを観て頂きご理解頂けると、導入しやすくなるかと思います。

 

 

 

【ラインシステム編】

【LDリールのセッティング編】

【一連の動作(キャスト~ルアーアクション~ファイト)編】

と、3回に分けて、解説動画等交えて書かせていただきますのでご覧ください。

 

今回は【ラインシステム】についてです。

LDリールだからこそ可能なラインシステムの説明とメリット、デメリットの解説です。

 

ヒラマサやカンパチをはじめとする10kg~20kgの青物をターゲットにする場合、

磯、堤防、サーフなど様々なシチュエーションがあるかと思われます。

足下から水深がある場合や、ヒットポイントから足下まで沈み根が多く点在する場合、全体的に浅く一瞬の油断や隙でラインがスタックしてしまうシャローの場合など、大型青物をヒットさせラインブレイクを経験されたことのある方ならば、誰もがラインシステムに悩まされたことがあるのではないでしょうか?

例えばスピニングタックルを使用時にヒットと同時にドラグが滑り、ラインを勢いよく引き出され為す術無くラインブレイク。

足下から数メートル先のブレイクを交わしきれずにラインブレイク。

ファイト中に沈み根や、隙間に入られラインがスタックしてからのラインブレイク。根に潜られ魚が海藻に化けて上がってきたりなど。

あともう少し・・・、あの立ち位置だったら・・・、あそこでテンションを抜いていれば・・・、

あそこで強引にリフトしていたら・・・とか悔しいシーンは頭に焼き付いていると思います。

 

そこで少しでもファイトに余裕を出すためにメインのPEラインとリーダーを太くしたり、そのラインに対応できるロッドに買い換えたり、擦れに強いリーダーを長く入れたりしたことと思いますが、ライントラブルが多発し飛距離も落ちるので断念して結局シンプルなラインシステムに戻してしまう。

スピニングタックルは安定した扱いやすさと高いドラグ性能を持つ代わりに、ラインの巻き方向と放出方向が違うために太いラインでのロングリーダーは構造上無理があるのです。

対して、ラインの巻き方向と放出方向が同じベイトリールで、なおかつレベルワインダーが無いLDリールであればラインシステムの自由度が高く、ラインキャパに応じてアシストラインやフロロ・ナイロンリーダーを長く入れてキャストすることが可能です。

そうすることで、伸びが少なく沈みやすいラインシステムや、伸びやすく沈みにくいラインシステムなどを選択する幅が生まれてきます。選んだラインシステムによってルアーの操作性など、バイト時のフックの貫通力は悪くなったりすることもありますが、その裏には大きな利点が生まれてきます。

 

ナイロンとポリアリレートの複合糸のアシストライン(シーハンターやSSアシスト)を使用する場合、圧倒的に擦れに対して強くなります。トップウォータープラグ主体の青物では、ラインが沈むという性質がネックになったり、表面がツルッとしていないために根に引っかかりやすくはがれにくかったりするのがマイナス面ではありますが、どうしても根ズレを避けにくいといったポイントでは非常に有効です。

詳しいシステムについては弊社テスター谷村氏の動画(https://www.youtube.com/watch?v=M7ZZiQ8YCYI)をご覧ください。

 

 

次は、フロロやナイロンのロングリーダーシステムですが、基本的には水面直下から底まで探れるシンキングルアーを主体とする場合は比重の大きいフロロカーボンが有利です。

トップウォータープラグ主体では比重の小さいナイロンを選択します。

ロングリーダーのメリットとしてはラインが伸縮し魚の走りを吸収し、根ずれでのブレイクをある程度は防いでくれます。ただ、いくらベイトリールとはいえ、太目(30号以上)のフロロのリーダーを長く入れるのは限度があり、ごわつき、キャスト性能、操作性を著しく低下させてしまいます。

なので、太めのリーダーを入れる場合はキャスト性、操作性を考えるとナイロンの方が扱いやすいです。このほかにもフロロリーダーを使うメリットとしては波が高かったり、足場が高かったりでトッププラグが滑って引きにくかったりする場合にリーダーを少し沈ませるイメージで使ったりもできます。

また、磯や足場の悪い状況下だとスピニングタックルで高負荷ドラグをかけるのは限界もありますが、ナイロンラインは伸縮率が高いので大型青物の走りをしっかり吸収してくれ、磯の上でも高負荷を掛けやすく強烈なファーストランも耐えやすくなり、魚をコントロールしやすくファイトすることが可能になり大きなアドバンテージとなります。

※谷内口氏 ロングリーダーシステム

ノットは通常のFGノットで大丈夫ですが、バックラッシュやサミング時に指が当たるためハーフヒッチ部が伸びてこないようには対策が必要です。実際に入れるリーダーの長さは20~30号は10m、40~50号と太くなると伸びにくくなるため15mほど入れます。

 

このようにLDリールのベイトタックルは色々なラインシステムを試し実践することが可能です。フィールド、状況、使用するルアーなどに合わせたラインシステムを選択し試してみてください。複数の選択肢があり、答えが一つではないのもベイトタックルの面白さ、奥深さだと思います。

次回は【LDリールのセッティング】についてです。

 


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