▼シルバーストリーム スティレット 開発記 Vol.3 はこちら

■95スティレットが担う役割

No.3プロトのテストを経て95スティレットは、
「喰わせるための高い感度」「繊細な誘いが成立するロッド」という当初から目指していた性能に加え、
「確実に獲り込むための曲がり」を備えることで、長い開発期間を経てようやく完成へとたどり着きました。

95スティレットは、河川中流域から河口部・小磯といったフィールドで、流れの変化を読みながら、ルアーを繊細に入れていく釣りをメインスタイルとしています。
その探りを成立させるため、あえてガイドセッティングを小口径化することで感度を磨き上げつつ、操作性・感度・レスポンスのバランスを高次元でまとめることで、様々なシーズンやパターンでメインロッドとして使い続けられる一本に仕上げています。

■100スティレット テストレポート

95スティレット No.3プロトと並行して100スティレットの開発も本格的にスタートしました。100スティレットは、95スティレットでフィールドテストを重ねる中で、対応しきれないシチュエーションの攻略のために生み出されたモデルであり、言うなればNo.3プロトをロングレングス化したNo.4プロトのような存在です。

100スティレットも同様に最新カーボン素材を使用したブランクで制作しておりますが、ただの延長線上にあるモデルではなく、明確なシチュエーション特化型としての設計を行いました。

●遠投性能の確保
●テトラ帯や橋脚際でのパワーファイト
●大型ベイトパターンの攻略

100スティレットは、河口部のオープンエリアや磯、そしてサーフなど広大なフィールドで、シンキングペンシルやジグ、比較的大型のミノーや強波動系のウェイクベイトを強く動かしながら広く探っていく釣りを想定しています。

95スティレットが「流れを読む」「喰わせる」モデルであるのに対し、100スティレットは「積極的に仕掛ける」「主導権を握る」ための設計です。
ルアーを大きく動かすアクション性能やアピール力、高い遠投性能、そしてファイト時に主導権を渡さないリフト力を重視しています。

一方で、単なるパワーロッドの味付けで終わらせることなく、高弾性素材ならではのハリ感や収束の速さといった高いレスポンスを活かし、スティレットならではの操作時のキレや感度も確保しております。
強い流れの中でルアーを思いのままに動かして、掛けてからは一気に浮かせて獲り込む、そんな攻めの展開を可能にする一本へと100スティレットは仕上げました。

95スティレットが、流れを読み、繊細に喰わせていくためのシリーズの基軸であるならば、100スティレットは、高い遠投性能や大型ベイトパターンへの対応力、そして主導権を握るためのリフト力といったシチュエーションに特化した切り札的存在です。
それぞれが明確な役割を持つことで、スティレットシリーズはあらゆるフィールド、あらゆる展開に対応できるラインナップへと完成しました。

状況に応じてロッドを使い分けることで、アングラーの意図をより正確にルアーへ伝え、掛けた一尾を確実に獲り込む。
スティレットシリーズは、リップルフィッシャーが思い描く実践主義の思想を形にした新たなシーバスロッドです。

▼次回は最終章、スペック仕様詳細紹介へと続きます。