千葉県のフィールドスタッフの原田氏より、高い人気を誇る外房ヒラマサキャスティングの釣行レポートをいただきました。
長年外房に通われており、キャスティング・ジギングともに現場で培った高い経験値から発揮される適格な状況判断や、正確なアプローチ力は群を抜くアングラーです。ぜひご覧ください!
以下、原田氏のレポートです。
過去の釣行記となりますが、82-2/4を使用した外房ヒラマサ釣行のレポートです。
4月上旬、外房大原港松鶴丸の案内で春の大型ヒラマサ狙いで釣行しました。
● 港でのタックルセッティング
当日のコンディションは、連日の晴天と変わり曇天から雨天の予報、潮は大潮で午後からの乗船。
港に早めに到着し、自作ルアーのセッティングと使用するタックルバランスを見極めるべく、ロッド2本を比べる作業に没頭していました。
私がこれまで外房でメインに使用してきたロッドは、82-3/6でしたが、自作ルアーの飛距離不足を補う為に4号タックルをメインに据えていたことから、どちらも4号を使用する事が出来る82-2/4と82-3/6のティップセクションの使用感を確認していました。
想定した使用方法は、リールを速く巻きながらジャークを織り交ぜるリーリングジャークを主体とした使用。
自作ルアーの完成度がまだ低い事もあり、連続的な入力でもルアーアクションが破綻する事なく柔軟なティップが追従してくれる82-2/4が現状最適のマッチングと判断し、当日のメインに据える事にしました。
Rod:Aquila MLT-82 2/4
Reel:SHIMANO Stella SW 14000xg
Luer:downfall / morbid slider 165 (自作ルアープロト)
Line:#4
Spacer line:#8
Leader:100lb
● 出船〜ポイントの状況など
12:00頃港を出港し、約40分弱ポイントまで走ります。
向かうポイントは、春に大型のヒラマサが釣れる実績のあるポイント。
海の状況は、この時期に魚の反応が良いとされる定番の風、潮の条件とは違うものの、やや鳥の気配もあり期待が高まります。
1流し目は、根のやや落ちた側から流し始め、根の最も浅くなるメインの場所を外周から攻めて行くが、魚からのチェイス等は無く、流し替えになりました。
ロッドと自作ルアーは、実際の海上でもマッチしており、懸念していたアクションもロッドの助けにより安定している印象でした。
● 魚からの回答
次の流しになり、先ほどより根の高い場所を横断するようなコースで船は流れていきます。
他の船も無く、1級ポイントに付くフレッシュな魚にルアーを見せられる絶好のタイミング 。
しばらく左オオドモの釣座から風下方向へルアーを風に乗せてキャストしていたところ、突然、数羽の鳥が船のトモ延長線上に固まります。
ハネ出しは無いものの、鳥が固まった方へキャストし、ルアーを通すレンジは30センチ50センチ位で、速いリーリングジャークでトゥイッチを織り交ぜながら高速引きしていくイメージ。
水面直下をルアーが高速移動しながらスライドする様子を目視しながら引いてくると、突然チェイスが起こりバイト!するもフッキングせず。
「あーっ出たー!」と思わず声が出ましたが、そのまま止めずにジャークを続けると水面に渦が出来き、水中のルアーがドスンと止まり一気にドラグを出されファイト開始。
水深は浅い所で15メートル前後、ライン4号でドラグは8キロ設定。
強引なファイトは出来ないので、ドラグとロッドの反発力を使いながら少しずつ距離を縮めていくイメージでファイトします。
時間にして3分ほどファイトした所で魚体が見え、ロッドを脇がまえにして最後の寄せにかかります。
この時の心境は、頼むから外れないで(泣)という神頼み状態でしたが、なんとかネットに魚体が収まってくれてランディング成功。
船上計測した所、自己記録となる23キロのヒラマサでした。
サイズもさることながら、自作のルアーで釣れたという事もあり嬉しさも倍増の魚となりました。
使用したアクイラ82-2/4は、柔軟なティップセクションと強靭なバットセクションを兼ね備えたロッドです。
今回の様に、ルアーアクションの入力を柔軟なティップセクションが補ってくれる事から、ルアーの入力に自身の無い方や、ルアーが潮風の状況に合わず暴れてしまう様な場面で使って頂けると良いと思います。
原田さん、レポートありがとうございます。
ジギングにしてもキャスティングにしても、潮の流速や向き、重さなどは日々変わるもので、同じルアーでも海況が変わればルアーのフックセッティングやアクション入力の力加減を調整しないと良いルアーの動きが出にくくなったりします。
魚も意外とルアーをギリギリまで見ていて、バイトの直前でも違和感を感じれば、すぐに見切ってしまうように感じます。
難しい状況で釣果を伸ばすためには、まずはアングラー自身がルアーの一番良い動きをイメージすることが大事であり、そのイメージ通りのアクションを出すために、海況に合わせたフックセッティングやアクション入力方法の変更、そして今回のようにロッドを変えることも釣果を上げるためには必要不可欠でしょう。
Aquilaシリーズは様々なキャスティングゲームに幅広く対応する感度、水面を極める高い操作性能を持たせたシリーズで、さらに機種それぞれには強烈な個性を持たせております。
今回ご使用いただきました Aquila MLT 82-2/4 は、プレッシャーの高いフィールドや派手なアクションを魚が嫌う状況で、よりベイトフィッシュライクなごく自然なアクションを演出することができる超繊細なティップセクションを持ったロッドです。
極小プラグを遠投できるキャストフィールに加え、ライン強度の限界ギリギリまでバットを絞り込める粘り強さを合わせ持ち、今回のような大型ヒラマサ、そして20~30㎏程度のキハダマグロまで狙っていただけるモデルです。