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【2022年 新製品紹介】Aquila MST 82-9⁺

20㎏を超える記録級のヒラマサを獲るためのラインナップであるAquila MSTシリーズに、シリーズ最強であり過去最高のパワーを誇るヒラマサキャスティング専用ロッド「Aquila MST 82-9⁺」が2022年5月に新発売となります。

夏~晩秋にかけてヒラマサが特に好んで追い回し捕食する【シイラ、ダツ、カマス、サンマ】といった特定の大型ベイトパターンに対して、最も有効な手段の一つであると考えられる超大型プラグで効果的にアプローチができる、そしてMSTのコンセプトである20㎏を超える大型ヒラマサまでターゲットにした機種として、Aquilaシリーズに新たな一手が追加されます。

【開発のいきさつ】
まだまだ過渡期といえる日本列島のヒラマサキャスティングゲームは日々、試行錯誤を繰り返し、様々なメソッドが開発されます。
その中でも、ひときわ目立つ釣果をたたき出すメソッドがあり、それがPe8~10号クラスのロッドでやっと使用できるような250~300mm /180~250gほどの超大型プラグでのアプローチでした。

(180mmのプラグとのサイズ比較です。上から180mm・340mm・270mm)

その超大型プラグに、条件が揃えば狂ったように巨大なヒラマサが水面を割ってバイトしてくる。これは非常にダイナミックなゲームであるため、実際に体験したアングラーを虜にします。
当初はごく限られた一部地域のみであったメソッドが、船長たちによるフィールド開拓、超大型プラグの普及、そして非常に高いゲーム性から、現在では各地で誰しもが挑戦できるメソッドとなっています。

しかしながら超大型プラグを使用するには、これまでのヒラマサロッドにはそういったラインナップがないために、ハリが強いGT用のロッドを代用することが殆どでした。
GTロッドでの超大型プラグのキャストフィールは上々であるが…、
想定しているターゲットが違うため、ロッドに求められる特性や必要な性能も全く別物になり、一日中振り続けるにはそれなりに体力が必要で、ファイト面でも身切れやテンション抜けによるフックアウトなどのトラブルが頻発するといった悩みを解決するために、専用ロッドの開発に着手しました。

【Aquila MST 82-9⁺】

●ロッドスペック

Length : 8ft2in(Closed Length:1815mm)
Lure : ComfortWeight 80~220g
Line : MAX PE9
DragMax:17㎏ / 45°
Weight:400g
Price:77,000円(税抜)

●キャスト性能
他のAquilaシリーズとは一線を画す200g前後の超大型プラグを目一杯振り切れる粘り強さとシャープさを併せ持ったロッドです。

テスト時にはガンマγ200-270・ネズール グランドファイナル340・トランペット300・ライアン250・ルグランタンゴ240等(フック込重量180~230g)をメインに使用し、これらのルアーをフルキャストできる強度、そして重量級ルアーを飛ばすためのロッドバランスを追求。(GTロッドはロッドの反発でルアーを飛ばすイメージですが、MSTシリーズはしっかり重みを乗せて曲げこんで飛ばすイメージです。リリースポイントの広さも特徴です。)
次にAquilaシリーズの特徴であるキャストフィールにもこだわり、ガイドセッティングを試行錯誤。ファイト負荷の小さいトップガイドから3番ガイドまではチタンガイドを採用することでロッドのブレを抑制し、超大型プラグでもキャスト精度の高さを確保しました。
遊泳力が高い大型ベイトは広範囲に散らばるため、非常に読みづらいヒラマサのボイルやナブラといった不意に訪れるチャンスを逃さず、正確なアプローチを可能とします。

●ファイト性能
MST82-9⁺は対大マサ用のMSTシリーズの中でも最も強く、大マサをねじ伏せる超攻撃的なリフト力を持ったモデルでありながらも、MSTシリーズ特有の粘り調子も兼ね備えた扱いやすいパワーモデルです。

ファイトレスポンスを抑えることで、ヒラマサの足元での鋭い突っ込みや方向転換といった縦横無尽な動きにもラインテンションが抜けない追従性能、Pe9号クラス相応の高負荷をかけても自身への跳ね返りが少なく、またバランスを崩しにくいため自分のペースに引き込みパワーファイトを展開できます。
またグリップ形状はMSTシリーズ特有で、フロントグリップは両手持ちでもフィットしやすく、全身全霊のファイトをサポート。
ガイド設定も、フルベンド時に最も負荷がかかるボトムガイドから3つ目までのガイドはオーシャンガイド採用し、不意な破損を抑えるセッティングです。
MST82-9⁺はヒラマサをメインにGTでもテストを繰り返して作り上げた、激流エリアや超シャロー帯の難易度の高いポイントやここぞという局面で、より高いポテンシャルを発揮できるファイト性能に仕上げました。

 

●静荷重比較
Aquila MSTシリーズ3機種の静荷重比較表です。参考までにご覧ください。


ブランク特性として、MST82-9⁺はティップまでパワーがあるのが見て取れます。これは超大型プラグをフルキャストするためにプラグ重量を押し返すハリ感を持たせてます。
また、7㎏まで静荷重をかけると他機種と比べてもバットが残り非常に高いリフトパワーを有してますが、他のMSTシリーズと同様に低い支点でスムーズに曲がっていますので、ファイト特性はあくまでも粘り調子で安定感の高いファイトが得意です。

※参考にGTロッドのOR Reversal GT80(Pe8号モデル)とOR PF GT711(Pe10号モデル)との7㎏の静荷重比較表です。

パワークラス的に大きな差異はない3機種(8・9・10号)ですがシリーズによって特性が全く異なります。
GTモデルのOR Reversal GT80(Pe8号)・OR PF GT711(Pe10号)は根に走るGTを止めて、重心移動で強引にリフトするために必要なハリの強さ、反発力を高めた設定に対し、 Aquila MST 82-9⁺はバットパワーは強靭ながらもヒラマサの動きに追従するベンドカーブです。

【超大型プラグのメリット】
全長250~300mm超、重量は200g以上にもなる超大型プラグは、見た目そのままで圧倒的な存在感を誇ります。視覚的なアピール力、水を押す波動の強さは比べるまでもなく、スイッチの入っている個体に対して最も効果的にアプローチ可能だと考えます。
使いどころとしては、
・明らかにデカいベイトが追われているとき。
・単発ボイルがあちこちで続き、ヒラマサがベイトを広範囲に追ってまとまらない状況。
・乗合船の胴の間やトモといった不利な立ち位置でも積極的にバイトを引き出したいとき。
・周りと変化をつけたいとき。
・激しい潮流や潮波で通常のプラグが動かしにくいとき。
超大型プラグの視認性は魚からも抜群であり、他ジャンルのルアーフィッシングにおけるビッグベイトでのアプローチでもそうですが、集魚力はこの釣りにおいても非常に際立ったものを感じます。

テスト釣行時には、水深のあるポイント(50mほど)や、激流が地形にあたり潮波が発生している、または潮流が激しく混ざっているポイントなどヒラマサがルアーを見つけづらいと思われる状況での誘い出しも非常に好反応でした。

また個人的に感じるメリットが、より大型のフックをセッティングできるという点です。
大型のヒラマサの口周りはとても分厚く、シングル・トリプル問わず小~中型フックだと骨格に引っ掛かり貫通しにくいため、ヒラマサの首振りやラインテンション抜けで簡単にフックアウトすることがあります。
フックサイズを大型化することで、比例してゲイプ幅も広くなるため、骨格を超えてやわらかい箇所やカンヌキに貫通しフックが外れにくくなります。
もちろんフック単体の強度も向上しますし、しっかりと貫通することでフック伸びが抑制され、より高負荷をかけての真っ向勝負も可能になります。
尚、大型のフックのセッティングは大型のプラグでないとスイムのバランスが破綻してしまいますので、雰囲気が良い場所ではMST 82-9+と超大型プラグを手に取る機会は必然的に多くなります。

【MSTシリーズの使い分け】
●Aquila MST 85-7⁺

ターゲット:ヒラマサ・キハダ
170~220mmの幅広いサイズのプラグのキャストや操作性は◎。
ポッパーなど水の抵抗値の高いモデルは相性△です。
年間通して様々なベイトパターンで活躍するモデルです。シリーズで最もタメが効く特性で、小柄な方や女性の方にもおススメです。
特に春マサの吸い込みが弱いバイトでもしっかりと掛けやすいモデル。

●Aquila MST 711-8⁺
ターゲット:ヒラマサ・ライトGT
200~250mmの中~大型プラグ、またはダイビングポッパーなどの相性は◎。
MSTシリーズで最もシャープで、操作性はマニュアル寄り。波のピッチを見ながらの食わせのアクションや間を取りやすい。
ショートレングスの反応速度、レスポンスの高さを活かし、アクションやファイトで常に優位性を保ちたい方、ダイビングポッパーまでローテーションに入れる方におススメのモデル。

●Aquila MST 82-9⁺
ターゲット:ヒラマサ・GT
220~300mmの超大型プラグ、ダイビングポッパー、小口径ポッパーなど、抵抗値の高いルアーに◎。
Aquila MST 85-7+・711-8+で攻め切れない、超シャロー帯や激流帯でもヒラマサをコントロールできるパワーを持ったモデル。今までモンスター相手に惜しくもバラシてしまった悔しい経験を積まれた方には是非とも手に取っていただきたいです。

これまでAquila MST 82-9⁺を解説いたしましたが、このモデルはAquila シリーズ最強の強度を誇り、決して扱いやすいロッドではありませんが、MST 82-9⁺にしかできないアプローチ方法が確かに存在します。
今までとは違うアプローチ方法で反応を得ることができれば、それはとても楽しいですしワクワクします。そして全身全霊のファイト中でもアングラーをしっかりとサポートできる非常に心強く頼もしい、記録級のヒラマサに挑めるロッドに仕上がっています。

Aquila MST 82-9⁺は夏マサシーズンの少し前の「2022年5月」に販売を予定しております。
実釣動画も準備ができ次第公開予定ですので、是非ご覧下さいませ。

発売前の製品サンプルも協力ショップに展示しておりますので、興味のある方は是非、お店まで足をお運びいただき、触ってみてください。
詳しくは下記ブログをご覧下さい。


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