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【2025年新製品紹介】Avarice 104F

2025新製品紹介 Avarice 104F

リップルフィッシャーのヒラスズキ専用シリーズの「アヴァリスシリーズ」に特別なコンセプトを持って開発をおこなったAvarice 104F が、2025年1月にラインナップに加わります。

■開発の経緯

サラシの中で捕食活動を行うヒラスズキを狙うには、磯に打ち付けるような大波によって形成されるサラシが第一条件となり、アングラーにとっては非常に不利な荒天時の釣りが基本となります。
ヒラスズキの活性が上がる大波の状況下では、危険な磯際に立つことができないため、基本的には11ft前後のロングロッドが主流となるヒラスズキゲームです。

ロングロッドのメリットとしては、キャストからランディングまでの一連のやり取りを、一歩下がった安全な立ち位置からでも強引に完結させることができ、どのようなフィールドでもある程度対応できる強みがあります。しかし風速10m以上にもなることも多い強風下でのヒラスズキゲームにおいては、長さ故にロッドが強風に煽られやすく、ルアーの操作性やキャスト精度を保ちにくいといった影響を受け、ここぞという時にで反応を得にくい状況も多々あり、高い汎用性を持ちながらも決して万能とまではならないのも事実です。

そこで、そういった課題を解決するためのモデルとして、11ftのロングロッドと同等のやり取りができ、強風下でもキャスト精度や操作性を高いレベルで維持できるショートレングスロッドの開発に着手しました。

 

■Avarice 104Fの『F』コンセプト

Avarice 104F の『F』の意味は、スーパーファストテーパー(Fast taper)、そしてフィネス(Finesse)の頭文字のFであり、開発する上で目指したものはパワー設定の枠を超えたブランクの理想の調子です。

ロッドの調子をスーパーファストテーパーに設定し、ロッドの曲がり支点を高くすることでショートレングスのブランクであっても長いリーチを確保、更にバットからベリーセクション間に強いハリを与えることで、ロングレングスのロッドと比べても同等以上のファイトレスポンス・コントロール性能を発揮します。このスーパーファストテーパーの調子が一つ目の『F』コンセプトです。

二つ目のコンセプトであるフィネスは、ベイトサイズが小さい時や偏食時に使う9cmクラスのミノーやシンペン、バイブ等の使用感の高さと、水圧の変化や流れ、魚のじゃれつきといった前アタリ、そして低活性時のショートバイトを鋭く感知してフッキングに持ち込むために必要な高感度のティップセクションを持たせています。オートマチックに掛るのではなく意図して掛けることができる、この研ぎ澄ましたティップセクションこそがフィネスたる所以です。

ヒラスズキを攻略するために与えた二つのコンセプトと、ヒラスズキゲームでは切り離すことができない強風の影響を最大限低減できるショートレングスのブランクと融合させることで、鋭いキャストフィールとキャスト精度、そして沈み根を軽快に交わしながらランディングポイントまで誘導できる力を秘めた、まさにヒラスズキにとって理想の調子を形にしたスペシャルコンセプトモデルへと仕上がりました。

 

■ロッドスペック

Length:10ft 4in(Closed Length:1610mm)
Lure:10g~38g
Line:Max PE 2
Weight:219g
Price:80,000円(税抜)


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Avarice 104F のグリップレングスはコンパクトなキャストフォーム行いやすいよう、ややショートグリップ仕様です。また大型ヒラスズキを強引に誘導できるパワーを持ちますが、シリーズの中でも細身のブランクで強風の影響を受けにくく、使用感を損ないません。

 

■Avarice 104F の曲がり比較

Avarice 104F の立ち位置ですが、スーパーファストテーパーという固有の特性を持ちますので、敢えてパワークラスの設定を外しておりますが、いうならば「MH+」クラスのパワーを持ちます。

上表は、実際のファイト角度をシュミレートした静荷重比較表ですが、10ft4in と短いブランクでありながらも、106MH よりも曲がりが浅く、支点が高く残っていることが最大の特徴です。
ベリー部までしっかりと硬さと張りを保ち長いリーチを確保することで、104Fのコンセプトの一つである、無類のファイトコントロール性能を発揮します。

 

Avariceシリーズの特性解説・使い分け
Avarice シリーズ 5機種の特性比較

アヴァリスシリーズ全5機種の特性をレーダーチャートにて表しましたのでご覧ください。

104F はサラシの中の微細な変化を確実に読み取る感度と、ショートバイトをフッキングする繊細なティップを持ち、低活性時のショートバイトやルアーにセレクティブな状況など、アングラーのスキルが問われる場面で真価を発揮するスペシャライズドモデルです。
スーパーファストテーパーの長いリーチを活かしたヒラスズキのコントロール性能の高さに加え、抜群のキャストレスポンス備えており、強風下の瀬際へのピン打ち、超低弾道のサイドキャストなどショートレングスモデルならではの鋭いキャストフィールを持ったリップルフィッシャー最高レベルのシューティングモデルです。

104F 相性の良いフィールド・状況
強風で形成されるサラシ・沈みが多く点在するシャローエリア・小型ベイトを偏食するセレクティブな状況・プレッシャーの高いエリアなど。
ベリーまでのハリが非常に強いモデルのため、自由に使いこなすにはある程度の技術や熟練度を要しますがヒラスズキで想定される様々な状況に対応できる唯一無二の性能です。

 

103M・110Mのミディアムクラスの2機種は、サラシが薄く反応が渋い状況や小型ベイトを偏食する気難しいヒラスズキに対して、使用頻度が高くなる9㎝クラスの小型ミノーやシンペンの操作感度に優れたモデルです。
ヒラスズキ特有の突っつくようなショートバイトもオートマチックに絡めとりやすく、小型フックや浅い掛かりであってもフックの伸びによるバラシや身切れを低減するためのショックアブソーバーとなる高い追従性を持ちます。
またロールアクションの微波動のプラグの揺らぎを手元に伝え、サラシの払い出しや流れを聞き分ける感度を持ち、ヒラスズキの着場へとルアーを送り込める非常に繊細なモデルです。

103M・110M  相性の良いフィールド・状況
沖からのウネリによって形成されるサラシ・横移動のしやすい平磯・小型ベイトを偏食するセレクティブな状況・プレッシャーの高いエリア・サーフなど。

 

ヘビークラスに位置づけされる 106MH・110H は、ランカーハンター用の強靭なバットパワーを持ったモデルです。特に強風が打ち付ける荒天時や足場が高いエリアなど、魚を強引に動かしてランディングする必要がある荒磯の攻略ならばこの2機種です。
轟音の響く荒磯でも一歩下がった乾いた岩場の安全帯からでも、低弾道のロングキャストを決めやすく、瀬のキワでのバイトでも瞬時に引っこ抜ける強いハリ感を持ちます。もちろんミノーイングに特化した操作性の高いティップで15g程度のミノーを繊細に扱いながらも、時には40gを超える重量級のシンペンを使った竿抜けポイントへの遠投といった多彩なアプローチができる万能モデルです。

106MH・110H  相性の良いフィールド・状況
強風で形成されるサラシ・移動の制限される荒天時・足場の高い荒磯・沈みが多く点在するシャローエリアなど。

 

■最後に

Avarice 104F は繊細なティップを持つスーパーファストテーパーのロッドとして、ようやく満足のいくブランク性能となり完成しましたが、リップルフィッシャーの歴史の中でも特に開発に時間を要したモデルとなりました。
プロトモデルを作り、テストを続ける中で、これまでにも完成度の高いプロトモデルもありましたが理想の調子とまではいかず、抜群のキャストフィールや操作性を持つけれどもコンセプト通りに沈み瀬を交わせなかったり、逆にヒラスズキのコントロール性は高いもののティップセクションまで硬くピーキーすぎて扱いにくかったりと…、
実際にフィールドでテストを行うテスターのこだわりや明確な攻略意図を形するために、幾重にも設計を繰り返し、約6年の歳月を経てようやく理想の調子を創り上げることができました。

テスターのスキルと経験に基づいた理想の調子、そしてリップルフィッシャーの精密な設計技術によって創り上げた Avarice 104F  は、これからのヒラスズキゲームを切り開き、攻略への無限の可能性を秘めるモデルとして、皆様にご愛用いただけましたら嬉しい限りです。

2025年の新機種のラインナップと販売スケジュールはこちらからご確認いただけます。
また、新機種の販売前には今回のように【新製品解説ブログ】を公開しますので、残りの新機種につきましても楽しみにお待ちください。
※2025年フィッシングショーの出展スケジュールも併せて案内しております。

【2025年新製品 ラインナップ & フィッシングショー スケジュール】


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